プロパティ パネルおよびケーブルとワイヤのレポートに表示される長さにはいくつかのタイプがあります。各長さはレポートに [<長さタイプ> (ソース)] / [<長さタイプ> (ターゲット)] の値として表示されます。[<長さタイプ> (ソース)] プロパティは、接続可能オブジェクト、特殊コンポーネントなどを起点とするケーブル / ワイヤの長さです。これに対し、[<長さタイプ> (ターゲット)] プロパティは、接続可能オブジェクト、特殊コンポーネントなどを終点とするケーブル / ワイヤの長さです。
ケーブルの長さとその名称の例を次に示します。列名はレポートに表示される列名に対応しています。
凡例アイテム |
説明 |
---|---|
A |
ケーブルの余剰長さ |
B |
絶縁体の余剰長さ |
C |
ワイヤ絶縁体のストリップ長 (緑色) |
D |
絶縁体の露出長 |
E |
ワイヤの露出長 |
F |
ワイヤのストリップ長 |
G |
シールドのストリップ長、ワイヤの露出長 (赤色と青色) |
H |
シールドの露出長 |
I |
ツイスト部長さ、露出長 |
J |
非ツイスト部長さ |
K |
余剰ツイスト部長さ |
L |
絶縁体 (最上位レイヤー) のストリップ長 |
ケーブル説明
上の図に示されているケーブルには、絶縁体 (最上位レイヤー) とシールド (次のレイヤー) があります。さらに、別の絶縁体 (緑色) と黄色で示す絶縁体付きのワイヤがあります。一番上にあるワイヤの下に 2 本のツイスト ワイヤ (赤色と青色) があります。
参照点
余剰長さの計算には参照点 REF 1 が使用され、ストリップ長の計算には参照点 REF 2 が使用されます。
ストリップ長
ストリップ長は、剥き取られたケーブル レイヤーの長さ、つまり参照点 REF 2 からケーブル レイヤーの先端までの長さであり、参照点 REF 2 を起点とする方向で示されます。つまり、凡例アイテム G はシールドのストリップ長であり、凡例アイテム C は緑色の絶縁体のストリップ長です。
余剰長さ
余剰長さは、参照点 REF 1 から特定のケーブル レイヤーの端までの長さであり、参照点 REF 1 を起点とする方向で示されます。つまり、凡例アイテム K は余剰ツイスト部長さです。
露出長
露出長は、隣接するケーブル レイヤー間で露出しているケーブル レイヤーの長さです。つまり、上の図の凡例アイテム H はシールドの露出長です。ツイスト ワイヤの場合、露出長はツイスト部露出長と非ツイスト部長さから成り、凡例アイテム G がこれに相当します。
非ツイスト部長さ
ツイスト ワイヤがツイストでなくなる箇所があります。上の例では、凡例アイテム J は非ツイスト部長さであり、凡例アイテム I はツイスト部露出長です。
追加長さ
追加長さはライブラリ内のリボン接続可能オブジェクトまたは特殊コンポーネントで定義します。これはワイヤをリボン接続可能オブジェクト、特殊コンポーネント ピン、またはリボン グループ化ピンに接続するために必要な追加の長さです。追加長さはプロパティ パネルの [長さ] プロパティに加算されます。
全体に対する追加長さ
全体に対する追加長さはワークスペースの設定とワークデスクの設定で定義します。これはプロパティ パネルの [長さ] プロパティに加算されます。
埋め込み長さ
埋め込み長さはライブラリ内のスプライスで定義します。これは重なりタイプのスプライスのワイヤの重ね合わせ長さであり、プロパティ パネルに表示され、その [長さ] プロパティに加算されます。
実際の長さと長さ
実際の長さがプロパティ パネルに表示されます。これは追加長さ、全体に対する追加長さ、埋め込み長さなどの付加的な長さがない実際の長さです。
[長さ] プロパティではワイヤ / ケーブルなどの長さを定義します。これは実際の長さに、全体に対する追加長さ、追加長さ、埋め込み長さなどの付加的な長さを足した長さです。
製造長さ
固定長さのケーブルを配置した場合、プロパティ パネルに製造長さが表示されます。固定長さはライブラリ内のケーブルで定義します。ケーブルを配置すると、製造長さはそのケーブルの次に大きい長さになります。つまり、ライブラリでケーブルに固定長さとして 2、4、6 メートルが定義され、配置したケーブルの長さが 4 ~ 6 メートルの範囲にある場合、プロパティ パネルで製造長さとして 6 m と表示されます。