EPLAN では、ネットワークを使用して、別のステーションの複数のユーザーと同時に 1 つのプロジェクトで作業できます。いわゆるマルチユーザー運用では、たとえば複数のユーザーが同じデータを編集しようとした場合、競合が発生することがあります。競合が発生した場合、メッセージ ダイアログによってユーザーに通知されます。
競合が発生した場合のメッセージ
別のユーザーがすでに編集しているプロジェクト データを編集しようとした場合、[マルチユーザー競合] ダイアログによって編集が不可能であることが通知されます。
このダイアログでは、現在同じデータを編集しているすべてのユーザーの名前、電話番号、電子メール アドレス、およびワークステーション名がリストされます。この情報の電話番号または電子メールを使用してそのユーザーに連絡し、使用中のデータを解放してもらうか、編集が終了したときに連絡してもらうよう依頼できます。
前述のように競合が発生している場合、データは表示されないわけではなく、編集されないよう別のユーザーによってロックされています。[マルチユーザー競合] ダイアログを閉じたあと、対応するプロパティ ダイアログが開き、データが表示されます。
最初のユーザーが作業を完了するとただちに、データはその他のユーザーのために再び解放されます。F5 キーを押して更新すると、変更後のデータが表示されます。これによって、開いているプロパティ ダイアログのフィールドも再び解放されます。
注記:
- マルチユーザー運用の場合、プロジェクトは "標準" 処理モードで開いている必要があることに注意してください。[排他的] モードでプロジェクトを開いた場合、その他のユーザーはこのプロジェクトにアクセスできなくなります。
- マルチユーザー運用で作業しているすべてのユーザーが設定 ([オプション] > [設定] > [ユーザー] > [表示] > [ユーザー コード / アドレス]) に自分のユーザー情報を保存している場合のみ、[マルチユーザー競合] ダイアログが適しています。
マルチユーザー運用でのプロジェクト全体の編集
プロジェクト データをプロジェクト全体で変更する運用では、1 人のユーザーのみが (排他的に) プロジェクトにアクセスできることがあります。次のアクションの場合にこの状況になります。
- ユーザーがプロジェクト プロパティを編集している。
- ユーザーがレイアウト スペースで変更を加えている。
- ユーザーがプロジェクトで構造識別子管理を開いている。
- 別のユーザーがプロジェクトを圧縮、保存、または復元中である。
- ユーザーがプロジェクトでマスター データを同期している。つまり、プロジェクトのすべてのマスター データが変更されている。
このような場合、該当するプロジェクトはマルチユーザー運用で開けません。また、競合ダイアログによって、プロジェクトを開こうとしているその他のユーザーに、現在どのユーザーがそのデータにアクセスしているかが通知されます。
注記:
マルチユーザー運用で複数のユーザーが同じプロジェクトを開いている場合でも、これらのユーザーは [構造識別子管理] に移動できます。この方法によって、マルチユーザー運用でも構造識別子の説明を変更できます。[識別子] ダイアログで、[構造説明 1-3] 列と [構造説明の補足フィールド [1]-[10]] 列の説明を各ユーザーが構造識別子ごとに同時に編集できます。マルチユーザー運用でその他の構造識別子編集機能は使用できず、それらのフィールドとボタンは灰色表示になります。
接続の生成時の競合が少ない動作
グラフィカル エディターでの作業時に、更新された接続情報が必要になることがよくあります。このためには、[プロジェクト データ] メニューのメニュー アイテムの [接続] > [更新] を使用できます。
マルチユーザー運用では、2 人のユーザーが同じプロジェクトで同じ接続または同じページを同時に更新しようとする場合のみ、競合が発生します。2 番目に作業を開始したユーザーは、[マルチユーザー競合] ダイアログによって通知されます。接続の変更を正しく表示するには、接続を再生成する必要があります。
次の場合、競合は発生しません。
- ユーザーがページ (またはプロジェクト全体) で接続を更新するのと同時に、別のユーザーが同じページに配置されているデバイスを編集する場合。
- ユーザーがプロジェクトの 1 つ以上のページで接続を更新するのと同時に、別のユーザーがそのプロジェクトのその他のページで接続を更新する場合。
アクションのやり直し
マルチユーザー運用では、すべてのユーザーが自分自身のアクションのみ元に戻すことができます。最初のユーザーが変更を加えたあと、別のユーザーが同じオブジェクトを変更した場合、最初のユーザーは自分のアクションを元に戻すことができなくなります。
それでも最初のユーザーがアクションを元に戻そうとすると、別のユーザーがそのオブジェクトを変更したため変更は元に戻せないというメッセージが表示されます。
関連項目