EPLAN Harness proD Studio のワークデスク環境は主にワイヤ ハーネス設計が中心となっています。ここでは、3D メカニカル モデルにわずらわされることなく、2D 製造図面を模写することでワイヤ ハーネスを設計できます。これは基本的には Z 軸がロックされた 3D 環境ですが、Z 軸は完全にはロックされていません。必要に応じて、ワークデスク設計をワークスペース環境 (フル 3D 環境) に簡単に変換できます。
ワークデスク設計は、ネイルボード、ケーブル図面、レポートなどの出力のソースとなります。
ワークデスク環境は、ナビゲーション パネル、作業ウィンドウ、プロパティ パネル、コマンド バー、[タスク] リスト、および対応するメニューとツール バーから成ります。
ナビゲーション パネル
このパネルは左側サイド バー (既定) に表示され、次のタブがあります。
作業ウィンドウ
ここではワイヤ ハーネスの設計を行います。このウィンドウは、EPLAN Harness proD Studio 画面の中央 (既定) の、現在開いているライブラリ オブジェクトのタブのすぐ下にあります。
3D 作業ウィンドウ内でオブジェクトやビューをパン、ズーム、回転させるには、SpaceTraveler、SpacePilot、SpacePilot PRO、SpaceExplorer などの 3D マウスを使用できます。
プロパティ パネル
このパネルは右側サイド バー (既定) にあり、現在選択されているオブジェクトのプロパティが表示されます。これらはニーズに合わせて編集できます。
コマンド バー
オブジェクトをワークデスクに配置したりコマンド ([移動] や [回転] コマンドなど) を使用したりするときに、コマンド バーの対応するオプションを使用できます。
[タスク] リスト
ワークデスク環境で [タスク] リストを使用してエラーを管理できます。
グローバル グリッド
ワークデスクの作業ウィンドウにはグローバル グリッドが表示されます。オブジェクトをワークデスクに配置するとグリッドにスナップします。ツリー ビューの [環境] ノードに [グローバル グリッド] オブジェクトが表示されます。
グローバル グリッドの名前、距離、色、線種、線の太さ、線の色をプロパティ パネルで指定できます。行った変更はワークデスクの作業ウィンドウにただちに適用されます。グローバル グリッドのプロパティの既定値をワークデスク設定 ([ツール] > [設定] > [ワークデスク] > [グローバル グリッド]) で設定できます。
ローカル放射状グリッド
ツリー ビューの [環境] ノードに [ローカル放射状グリッド] オブジェクトが表示されます。オブジェクトを選択し、プロパティ パネルで次のプロパティを定義できます。
- [名前]: 放射状グリッドの名前を指定します。
- [セグメント数]: 放射状グリッドのセクターの数を指定します。
- [ステップ オプション]: このドロップダウン リストには、[固定距離] (放射状グリッドの各円の間隔を指定) と [最初の距離からの相対] ([ワイヤ ハーネス セグメントの移動] コマンドを使用する場合に隣接する 2 つの制御点間の円の数を指定) の 2 つのオプションがあります。
- [固定の円の数]: [ステップ オプション] を [固定距離] に設定した場合、放射状グリッドの各円の間隔をこのフィールドで指定できます。
- [円の数]: [ステップ オプション] を [最初の距離からの相対] に設定した場合、放射状グリッドの示されている直径ごとに円の数を指定します。放射状グリッドの直径は、配置されるパス (バンドル、ケーブル、ワイヤ、表面保護など) の開始 / 終了制御点によって指定されます。
- [色]: 放射状グリッドの背景色を指定します。
- [線種]: 放射状グリッドの線種を指定します。
- [線の太さ]: 放射状グリッドの線の太さを指定します。
- [線の色]: 放射状グリッドの線の色を指定します。
放射状グリッドは、バンドル、ワイヤ、ケーブル、表面保護などのオブジェクトを配置する際にコマンド バーで極座標系に切り替えたときや、[ワイヤ ハーネス セグメントの移動] コマンドを使用しているときに使用可能になります。ローカル放射状グリッドのプロパティの既定値をワークデスク設定 ([ツール] > [設定] > [ワークデスク] > [ローカル放射状グリッド]) で設定できます。
有効寸法
有効寸法は (高速プロトタイプ) ワイヤ、(高速プロトタイプ) ケーブル、(高速プロトタイプ) リボン ケーブル、バンドル、表面保護などのオブジェクト内に配置されます。これらはワークデスク設定 ([ツール] > [設定] > [ワークデスク] > [有効寸法]) またはプロパティ パネルで修正できます。
[環境] ノードの [有効寸法] エントリを選択した場合、プロパティ パネルで次のプロパティを修正できます。
- [選択可能]: このチェック ボックスがオンになっている場合、ワークデスクの作業ウィンドウで有効寸法を選択できます。
- [色]: ワークデスクの作業ウィンドウに表示される有効寸法の色を設定します。
- [線の太さ]: 有効寸法の寸法線と寸法補助線の線の太さを設定します。
- [フォント] グループ ボックス: 有効寸法のフォント、フォント サイズ、フォント スタイルを設定します。
- [表示値] グループ ボックス: 有効寸法にパス セグメントの実際の長さを表示する場合、[パス セグメントの長さ] オプションを選択します (既定の設定)。この場合、有効寸法の値は角かっこで囲んで表示されます。有効寸法にパス セグメントの制御点間の長さを表示する場合、[制御点の間隔] オプションを選択できます。
さらに、ワークデスクの作業ウィンドウで個々の有効寸法を修正できます。
座標系
(高速プロトタイプ) ワイヤ、(高速プロトタイプ) ケーブル、(高速プロトタイプ) リボン ケーブル、バンドル、表面保護などのオブジェクトを配置する際に、コマンド バーで直交座標系 / 極座標系を切り替えることができます。
測定
(高速プロトタイプ) ワイヤ、(高速プロトタイプ) ケーブル、(高速プロトタイプ) リボン ケーブル、バンドル、表面保護などのオブジェクトを配置する際に、コマンド バーで絶対寸法 / 相対寸法を切り替えることができます。
Z 軸
ワークデスク環境は 2D 製造図面に似せて作られているため、一般的なワークフローでは、2D スペースで X 軸と Y 軸を使用してオブジェクトを配置したり、[回転]、[移動]、[ワイヤ ハーネス セグメントの移動] コマンドを使用したりすることができます。
ただし、プロパティ パネルの [配置] セクションでは Z 軸を使用でき、配置と回転の [x,y,z] 値を定義できます。さらに、ワークデスクの作業ウィンドウで (3D スペースにおける場合と同様に) シーンを回転させることができます。